キミと恋に落ちる可能性
ダイニングテーブルの上に目を移すと普段では考えられないくらい豪華な食事が並べられていた。
あたしの合格祝いの食事会ってところだ。
もちろんヒナタも一緒に。
こんな時、両親同士が必要以上に仲が良いことが恨めしく思う。
普段は真紀さんとお話したり、すごく楽しいんだけど…。
「こんなこと言ったらダメだと思うんだけど、ハナノちゃんがヒナタと同じ学校に通うことになって嬉しいな」
「おい、真紀。そんなこと言ったら不謹慎だぞ」
「いいのよ、紘斗さん。私もヒナタくんと同じ学校に通うことになって安心だわ」
「その通りだよ。真紀さん、紘斗くん」
はっはっは、ふふふ、という笑い声がリビング響く。
あたしと言えば苦笑いを浮かべることしかできなかった…。
まさかそれを1番避けてたなんて言えないから。