キミと恋に落ちる可能性
「入学式のときに聞いたと思うけど、生徒会は行事を全力で盛り上げて全力でサポートする。
これが一番の仕事だ」
ヒナタの話を聞きつつ、あたしは入学式を思い出していた。
煩いぐらいの黄色い歓声、興奮しているクラスの女子たち。
改めて知ったヒナタの絶大なる人気ぶり。
あの時、学校では絶対に関わりたくないって思ったのに結局関わっちゃってるよ。
「あとは、生徒会役員は恋愛禁止な」
「え、そうなの?」
「前の生徒会長が決めたんだよ。
何?ハナノは好きな人いるわけ?大人しく諦めな」
「…は?」
なんなの?
好きな人いるなんて一言も言ってないじゃん。
それなのに勝手に決めつけて。
ああ、イライラする。