キミと恋に落ちる可能性



「僕もハナノと一緒の学校で嬉しいよ」


お、お前は…いつまであたしの両親の前でそのキャラをするつもりなんだっ!!



「ははは。あたしもー」


棒読みの演技と完璧な笑顔でその場は収めるけど。



こんな娘の心情を知りもせず、両親たちは楽しそうに談笑している。



あたしはその空気を壊したくなくて顔に笑顔の仮面を必死で貼り付ける。



…これ、いつまで続ければいいの?


心の中で今日何十回目であるため息をついた。



あたしの心は重くなる一方、ヒナタは楽しそうに笑顔を見せている。



いや、あたしにはわかるぞ。


その笑顔がニセモノだってことぐらい。



その笑顔もなんか腹立つっ!!




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