キミと恋に落ちる可能性
今日はヒナタファンにとって美味しい行事だろう。
だってヒナタの水着姿が見れるから。
あたしは他人事のように頑張れと心の中で呟いた。事実、他人事だし。
美樹はまだかな、と海の家がある方を見てみると行列が出来ていた。
お昼時だからこんなに並んでいるのか。
これじゃ、まだまだ美樹は帰ってこないなあ。
あーあ。どうしよ。
この何もしていない時間が無駄すぎる。
海を眺めながらそんなことを考えていると、人の気配を感じた。
振り返ってみれば、女の人が立っていた。
たぶん、うちの学校の生徒だろう。
バチッと目が合ってにっこりと笑ったから、あたしに何か用かと不思議に思いつつ、じいっとその人を見てみる。