キミと恋に落ちる可能性



今日はヒナタファンにとって美味しい行事だろう。

だってヒナタの水着姿が見れるから。


あたしは他人事のように頑張れと心の中で呟いた。事実、他人事だし。



美樹はまだかな、と海の家がある方を見てみると行列が出来ていた。

お昼時だからこんなに並んでいるのか。

これじゃ、まだまだ美樹は帰ってこないなあ。


あーあ。どうしよ。

この何もしていない時間が無駄すぎる。


海を眺めながらそんなことを考えていると、人の気配を感じた。

振り返ってみれば、女の人が立っていた。
たぶん、うちの学校の生徒だろう。

バチッと目が合ってにっこりと笑ったから、あたしに何か用かと不思議に思いつつ、じいっとその人を見てみる。


< 112 / 237 >

この作品をシェア

pagetop