キミと恋に落ちる可能性
「あなた…凄いわね。だから私も負けたわけだわ」
「…え?」
「勘違いしないでね。認めたわけでは無いの。だけど、今回のことは申し訳ないと思ってる。ごめんなさい」
先輩たちは4度目の謝罪をすると、部屋を出ていこうとしたが、あたしはひとつ言いたいことがあったのを思い出した。
「あの!先輩!!」
「…ん?」
「あたし、"ハナノ"っていいます。"サトウ ハナノ"です。ちゃんと覚えてくださいね」
しっかりとした笑顔で言うと先輩たちは間違えていたことに焦りつつも、笑顔で“わかった”と言ってくれた。
あたしも陰口言われているからなんて、うじうじしていられない。
ここから一歩、踏み出したい…!
もっと強くなりたい。ヒナタを超えたい。