キミと恋に落ちる可能性
数分後、あたしが休んでいる部屋のドアがまた開けられた。
「先輩、なにか忘れ物ですか?…ってヒナタ?!」
てっきりさっきの先輩たちが忘れ物でもしたかと思ったら、そこに立っていたのはヒナタだった。
「…先輩って?」
「え、あの…あたしを落としたとか言う先輩たちのことだけど、」
「あっそ」
え、なんかめちゃくちゃ不機嫌なんですけど!
なんで。オーラが怖いよこの人。
「あのー、ヒナタさん。何か怒ってます?」
「…チッ」
し、舌打ちっ!感じ悪っ!!
なんなんだ。気分悪くなるから、もう出て行って欲しい。
「ヒナタ。何怒ってるか知らないけど、出て行っ…」
「お前さ、なんでいっつもそう危機感ないの?」
「へ?」
あたしの声を遮り、ぶつけるように発される言葉になんとも素っ頓狂な声が出た。