キミと恋に落ちる可能性
あたしはカバンからボールペンを取り出して、さっきうどん屋さんで貰ったレシートの裏にスラスラと自分の電話番号を書いた。
「…おい、ハナノ。何書いてんだよ」
「見てわかんない?電話番号」
「そりゃわかる。なんで書いてるかって聞いてんだよ」
「ヒナタには関係ないでしょ。ほら、早く食べないと冷めるよ」
あたしが歯向かったせいか、一気に不機嫌になったヒナタは眉間にシワを寄せながらハンバーガーを食べ始める。
それを見て、あたしも久しぶりのサラダうどんを口に運んだ。
まだ続く残暑でモール内も蒸し暑かったため、冷たいうどんが喉を通ってすごく美味しく感じた。もちろん味も良かった。