キミと恋に落ちる可能性



ヒナタはガラガラと窓を開け、ベランダに出た。


そして、隣の家のベランダに飛び乗ろうとしている。


隣の家というのはつまりヒナタの家であり、そのベランダの部屋はヒナタの部屋だ。



あたしは最悪にツイてないらしい。


家だけでなく、自分の部屋までもがヒナタの部屋の隣なのだ。





無駄にカッコよく自分の部屋のベランダに飛び移ったヒナタ。


それを冷めた目で見送ったあたしは窓を閉めようとすると、思い出したかのようにヒナタが話しかけてきた。



「明日、朝7時半家の前に集合な」

「はい?」


ま、まさかとは思うけど一緒に学校行くとか言い出すんじゃないでしょうね…?



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