キミと恋に落ちる可能性
ずっと自分だけだと思っていた不安は亮君も感じていて、あたしだけじゃないって、ひとりじゃないんだって、救われたような気がした。
「…ありがとう。…でも」
でもね。
「亮君の気持ちには、…」
「待った!!」
「え?」
「今から俺とデートして?返事はその後に聞く」
「…わ、わかった」
亮君はよっしゃ、とガッツポーズをして、少し大げさに喜んだ。
あたしは微笑ましくなると同時に少し申し訳なくなる。
だって、あたしの気持ちはきっと変わらないから。
そしてあたしと亮君は少しそこで談笑して、その後そこを出た。