キミと恋に落ちる可能性
「何を言ってるの?ハロウィンも近いし今年はコスプレしようって決めたじゃない」
男子たちはもう着替えに行ってるよー、と言われて生徒会室を見渡せば確かにいなかった。
「知らなかったです…」
「もう!…華乃ちゃんってば、最近どこかうわの空だったもんね。何かあった?確か買い出しに行った時ぐらいからだった気がするんだけど」
…すごく鋭いところを突くなあ。
「…実は元カレにあったんです」
「えっ?!も、もしかしてフードコートの…」
「そうです」
すると佳乃先輩は凄く納得したようにああ〜、と言った。
「それで寄りを戻さないかって聞かれたんですけど…」
「戻すのっ?!」
「戻しませんよ〜。ちゃんと断ってきました」
「そうなんだ…」
佳乃先輩は一瞬、考えるような表情をしてまた笑顔に戻った。