キミと恋に落ちる可能性


「ねえねえ、華乃ちゃん!いつもメガネ掛けてるけど、目が悪いの?」

「…え、あ、これはちょっとある事情があってかけてるだけで…」

「じゃあ問題ないね!外しちゃえっ!」

「えっ!ちょ、ちょっと佳乃先輩っ?!」

「おーい。もう入ってもいいか?」

メガネを奪われあたふたしていると、男子たちが戻ってきたらしく、生徒会室のドアの向こうから翔太先輩の声が聞こえた。


「はーい!いいよ~っ」

え、待ってよ~!メガネは外してるし、衣装はミニスカートすぎるし、せめてマシな衣装に着替えたかったんだけど!


そんなあたしの心の声は誰にも届かず、無情にも生徒会室のドアは開かれたのだった。


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