キミと恋に落ちる可能性


そして始まったオープニングセレモニー。

「みっなさーん!盛り上がってますかーっ?!」

「「イエェェェーイ!!!!」」

佳乃先輩の声に応える生徒たちは大盛り上がりだ。

あたしたちは今、体育館の舞台に上がってオープニングの司会兼文化祭の説明係の役目を果たしている。

「えっとー、今日はハロウィンが近いということで、私たち生徒会役員はなんと仮装しちゃいましたー!」

生徒からは「佳乃ちゃんかわいいよ!」「陽空先輩カッコイイー!!」「血、吸われたーい!」なんて声が聞こえてきて、さらには「翔太くーん!」「和樹くんこっち見てー!」なんて声も聞こえてくる。

あたしの予想通りみんな人気だったんだ、と苦笑いしかできない。


「じゃあ、改めまして生徒会役員の自己紹介をしていきたいと思います!じゃあ陽空からお願い!」

げ、自己紹介なんてあるんだ。

正直早く舞台から降りたいところだけど、仕方ないか。


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