キミと恋に落ちる可能性
100% ❁積み重ねミルフィーユ❁
朝起きると、体が重かった。
熱があるわけじゃない。風邪をひいたわけじゃない。
ただただだるくて二度寝を試みたけれど、今日は学校がある日だからゆっくりと体を起こす。
カーテンを開けて、太陽の光に目を細めながら隣の家の窓を見たら、もうカーテンは開いていた。
ということは、もうヒナタも起きてるってことだ。
制服に着替えて一階に降り、顔を洗い髪の毛をストレートアイロンでセットする。
今日もいつもと同じだ。
これは毎日のルーティーン。
それから、リビングに行くと焼けた香ばしいパンの香りがふわりとした。
「ママおはよ」
「おはよう、ハナノ。今日はヒナタくんと一緒に学校行かないらしいわね」
「え?」
「ヒナタくんが言ってたわよ。ヒナタくん、朝から用事あるんでしょ?」
大変ねえ~、なんてママが言うけど、あたしはそんな話は全く知らなかった。