キミと恋に落ちる可能性
100% ❁積み重ねミルフィーユ❁


朝起きると、体が重かった。


熱があるわけじゃない。風邪をひいたわけじゃない。

ただただだるくて二度寝を試みたけれど、今日は学校がある日だからゆっくりと体を起こす。


カーテンを開けて、太陽の光に目を細めながら隣の家の窓を見たら、もうカーテンは開いていた。

ということは、もうヒナタも起きてるってことだ。


制服に着替えて一階に降り、顔を洗い髪の毛をストレートアイロンでセットする。

今日もいつもと同じだ。

これは毎日のルーティーン。


それから、リビングに行くと焼けた香ばしいパンの香りがふわりとした。


「ママおはよ」

「おはよう、ハナノ。今日はヒナタくんと一緒に学校行かないらしいわね」

「え?」

「ヒナタくんが言ってたわよ。ヒナタくん、朝から用事あるんでしょ?」


大変ねえ~、なんてママが言うけど、あたしはそんな話は全く知らなかった。



< 195 / 237 >

この作品をシェア

pagetop