キミと恋に落ちる可能性
すると数十秒後にドアがガチャッと開いて、一日ぶりに見る、ヒナタの顔が覗いた。
「ヒナタ…」
「入れば?」
まだ少し不機嫌なヒナタが通してくれたリビングは暖かくて、冷えた体を温めてくれる。
「あのね。あたし、ヒナタに言いたいことがあって…」
「何?」
「昨日は、無神経なこと言ってごめんね」
「……、」
ヒナタの無言がすごく怖い。
「あたし、暴走しちゃって。本当にごめん」
「…なんで、暴走したわけ?意味がわからない」
「えと、それは…ヒナタと佳乃先輩にヤキモチ妬いたといいますか…」
「…は?」
どうしても恥ずかしくて、語尾の方が小さくなる。
ダメだよ、ちゃんと言わなくちゃ。
「今ハナノ、なんて言った?」
「だから、ヒナタと佳乃先輩にヤキモチ妬いたの」