キミと恋に落ちる可能性
こんなの、ウザイってわかるんだけどな。
"ヤキモチ妬きの女って面倒くさい"って思われそうで。
だけど、あたしは今日伝えるって決めたから、言わなきゃ。
ドキドキドキ…心拍数が上がって顔が熱くなっていく。
「あの。あたし、ヒナタのことが好き、です」
「……、」
そこでヒナタは下を向いたので、前髪が垂れた状態になり顔が隠れてしまった。
ヒナタの反応を見てヒナタの本当の気持ちを確かめようとしたのに。
でも、返事がないってことは、佳乃先輩の考えが間違いだったってことか。
あたしもフラれちゃった。
だけど、後悔なんかしてない。
「じゃあ、あたしが言いたかったのはそれだけだから…じゃあね」
あたしは玄関の方向へ歩き出した。
だけど、
「待てよ。言い逃げ?」
あたしの足を止めたのは大好きなヒナタの声。