キミと恋に落ちる可能性



「でも櫻井先輩と一度でいいからお話してみたいんだよね〜」


あたしは毎日嫌という程してますが…


なんて言ったら殴られるだろうか。



「まだ2年間あるんだし、いつかは話せるでしょ?」


適当に並べた言葉を口から零す。



ただ、適当とは言っても半分本気だ。

あたしと関わっていたらいつかはヒナタと話す日が来るに違いない。






《キャーーー!!》


突如廊下が騒がしくなった。

何事かと思ったけどすぐに状況を理解する。



「噂をすれば、ね…!」


興奮状態の美樹を置いて教室を出てみれば、女子女子女子。


男子といえば、教室の端にかたまっている。


女子たちに押しのけられたのね、かわいそうに。




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