キミと恋に落ちる可能性
翌日。
あたしはさらに30分前……つまり6時半に家を出た。
さすがに私と同じく朝が苦手なヒナタは起きることができなかったららしく、あたしはひとりで学校に行くことが出来た。
ひとりで乗る通学電車。
昨日と違って時間が早いため、車内はサラリーマンと見られるおじさん、そして朝練があるのだろう。いかにもスポーツをやっていそうな大きなカバンを抱えた学生が数人いるだけだった。
椅子にも座れてラッキーと思いながら、あたしは今日も平和に過ごせることを祈った。
ヒナタと仲が良いなんて噂が少しでも出たら血祭りで収まるだろうか。
もはやここまでくるとサバイバルゲームみたいだ。
あたしは昨日と同じ黒縁メガネを掛けて電車を降りた。