キミと恋に落ちる可能性



「で、話ってなんですか?」


ヒナタはあまり使われない校舎の人通りの少ない廊下で立ち止まった。


いつも以上に不機嫌だが、あたしはそんなこと気にしない。




「お前さ、なに俺のこと避けてんの?」

「……それはアンタといると…」

「ハナノに拒否権ないから」


んなっ!


質問してきたからこっちが答えてあげようと思えば…っ。


拒否権はないだと?


自己中すぎだっつーの!!



「拒否権ぐらいあるでしょっ!あたしも人間なの。人権あるの!」



眉間にシワを寄せてあたしを見るヒナタ。

何?

あたしは正論言ってるだけですが?!



「とにかく、だ。お前は俺から逃げられないの」


…いやだ。


そんなの拒否権出しまくってやる!!




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