キミと恋に落ちる可能性
「なんでアンタがココで寝てんのよ」
そう、今はこれが問題だ。
しかもあたしの胴体にその無駄に長い腕を巻きつけて。
アンタは変態かっ!!
「お前が逃げるからだろ?朝から捕まえるためだよ」
「いやいや、最近はちゃんと逃げずに一緒に登校してるでしょ?」
そうなのだ。
この数週間、文句も言わずヒナタと一緒に登校しているのだ。
…電車を降りるまでだけど。
「どっから入ってきたの!」
「ベランダから。鍵空いてたし」
空いてたし、じゃないわ!
勝手に入ってくるな!
「大体、女の子の部屋に普通入る?」
「大丈夫だ。誰もお前みたいな色気がねえヤツなんて襲わないから」
「おそっ!?
わからないじゃん!も、物好きがいるかもしれないでしょう〜?」
プッと吹き出し“物好きもいねえよ”とヒナタはあざ笑う。
失礼なヤツだな〜っ!!