キミと恋に落ちる可能性
「ん〜。勉強ね。教えてあげたいところだけど、私はあんまり頭良くないし」
自分のことのように唸って悩んでくれている美樹。
それが嬉しくて少し微笑んだ。
「あたしの周りで頭良い人なんかいるっけ?」
自分でも考えて見るけど特にそんな人は思い浮かばない。
次の瞬間、あっ、と声を上げだのはあたし、ではなく美樹だった。
「いるじゃん!頭が良い近くにいる人!」
え、そんな人いる?
いるならば是非教えて欲しい。
そして全力で土下座する勢いで頼みこんで…
「櫻井先輩っ♪」
…前言撤回。
あたしはヤツに全力の土下座をするつもりはない。
ついでに、勉強を教えてもらうつもりもない。