キミと恋に落ちる可能性
* * *
あたしが一階に降りてリビングへと行くと、
ヒナタとヒナタの両親、真紀-Makiさんと紘斗-Hirotoさんがいた。
「ハナノちゃん、久しぶり〜!」
真紀さんはまるで友達のように話しかけてくる。
そんな真紀さんだから、本人は“おばさん”って呼んで、なんて言うけどそんな風には呼べない。
おかげであたしは真紀さん、紘斗さんと、
ヒナタは亜紗見-Asamiさん、淳-Atsushiさんとあたしの両親を呼ぶ。
「こんにちは。真紀さん、紘斗さん。
…ヒナタも」
「こんにちは、ハナノ」
怖いくらいの笑顔を向けて挨拶を交わすあたしたち。
両親たちはあたしたちの気もしれず、
仲良しねと微笑んでいた。