キミと恋に落ちる可能性
40% ❁ゆらゆらフルーツゼリー❁
テストが終わって1週間、あたしは約束通りヒナタにお弁当を作った。
朝起きるのは辛いし、料理も特別できるわけじゃないからそれはそれは苦戦した。
目の前にある、少し形の歪な卵焼きを口に放り込むと甘さが口に広がった。
「はあ〜!やっと1週間終わった!」
「櫻井先輩のお弁当作りもこれで終わりか…」
やっと解放されウキウキしているあたしに並び、何故か悲しげな美樹。
なんでよ、もっと喜びなよ!
だってあの大魔王から逃れることができたんだよ?
もっと盛大に祝してもいいと思うんだけど。
「でも、華乃にしてはこの1週間 本気でお弁当作ってたよね。おかずとかも毎日違ったし」
「ヒナタに文句をつけられたくないからね。その一心だったよ」
だけど、初日には文句どころか“うまかった”というメッセージが届いていてとても驚いた。
それはもう悪寒がするほどに。