キミと恋に落ちる可能性
「なんだー。生徒会か!
そっか。ヒナタは現会長だから、誰かを推薦しなきゃいけないんだね」
うちの学校の伝統の1つ。
会長は次の生徒会のメンバーの少なくとも1人をを推薦しなければならない。
次の後期の生徒会役員決めは早くも行われていて、来週には新しい役員が全員決まるとか。
ヒナタは丁度 手頃なところにいたあたしを推薦しちゃえ!ってことね。
理解したよ。
「いいよ」
そのくらいなら。
「で、次の会長は誰なの?」
「俺」
「は?」
…次も会長はヒナタなの?
じゃあ、あたしがもし生徒会に入ったら、ヒナタと同じ空間にいる時間が長くなるじゃん。
「…ヒナタ。今なら遅くない。嘘だと言って。冗談だと」
「俺がそんなつまんねえ冗談 言うわけねえだろ。次の会長も俺」
「はあ〜?絶対、嫌!!」
「お前な…。そんなに嫌なのかよ」
ヒナタは呆れたような、イラついたような声を出して、少し悲しそうな顔をした。