初恋のお兄さんと私

こんなことでクラスの仲間外れにされたくはない。


体育の授業まで顕奘さんの受け持ちだ。


男女別にバレーだった。


「おーい、愛芽ちゃーん」


七海くんは、ゲームの間も隙を見ては絡んできた。


「今のレシーブどうだった??」


とか、


「愛芽ちゃん、ナイスブロック!!」


とか。


この前の道場よりやりにくい。
男子連中まで冷やかしでヒューヒュー言い出すし。


正直、げんなりしてきた。


「てめえら!!真面目に授業やる気あんのか!?今言った奴、グランド十週して来い!!」


顕奘さんの雷が落ちた。
ちょっと助かったけれど、かなり機嫌悪そう…。


本当にグランドに出された男子は、


「ちぇっ、何だよ鬼!!」


ブーブー言っている。


七海くんのとばっちりだけれど、私にも責任がある気がして、申し訳なくなる。


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