初恋のお兄さんと私
嘘から出た真実(ホント)
「私、七海くんが好きです。好きって言ってくれるし、いつも傍にいてくれる」
「お前、お前が俺から避けてんじゃねえか!!仕事だってあるし」
「そんなことじゃない!!」
「じゃあ何だ!?」
「……さようなら、ということです」
「意味がわからねえ!!」
「七海先生と、お幸せに」
「だから!!違うって…」
「先生」
顕奘さんの後ろから来た七海先生が、そっと腕を取る。
「お願いします。付き合ってください」
学校の中で、教師と生徒が怪しい関係だと気付かれては、問題になる。
初めから分かっていたことだ。
拳を握り、唇を噛むと、
「………わかりました」