『今は平和過ぎて…』
「なんですか?」
私の隣りにハル子は歩み寄り、座った。
座ると、畳が軋む音がした。
私は、恥ずかしそうにプレゼントを渡す。
ハル子はキョトンとし、プレゼントを眺めていた。
「これは?」
「……」
私は何も言わないで、ハル子にプレゼントを突き出す。
男が女にプレゼントなんて、男尊女卑の時代にはありえない。
だから、言葉は出さなかった。
なかなかハル子はプレゼントを受け取ってくれない。
突き返されるだろうか、
そう思ってしまう。