縁〜サイダーと5円玉と君の靴ひも〜
8分の道のりの駅までの道も、もちろん近道で行く。
路地裏、狭い道を通りながらまるで気分は猫のようだけど。
お店とお店の間に入って歩き続け一本向こうの通りに出ようとした時…
「きゃっ」
叫び声が響いた。
住宅やマンションが多い通りで一本手前の通りと打って変わって人通りが少ない。
この道を駅の方向へ歩き、さらに裏道を通れば駅だった。
声がした方を覗き込むと、声の主と目が合った。
その主の顔を見て私は驚いた。
「愛紗…?」
愛紗の顔を見た後、そのまま愛紗の隣に視線を移す。
そして、愛紗の手元に目をやる。
愛紗の腕を掴んでいるのは他校の制服の男子だ。
制服も違うし、見たことのない顔だ。
「もう、俺もこれ以上待てないからさ。いいだろ?なぁ」
聞こえてはこないにしても、息の荒そうな男の表情。
どっかで見た、盛りついてるオス犬を思い出す。
愛紗が震えるチワワに見えてきた。
ちょっとちょっと、これスルーして通れないパターンじゃない?
ここで逃げたら人でなしでしょ?
でも…
路地裏、狭い道を通りながらまるで気分は猫のようだけど。
お店とお店の間に入って歩き続け一本向こうの通りに出ようとした時…
「きゃっ」
叫び声が響いた。
住宅やマンションが多い通りで一本手前の通りと打って変わって人通りが少ない。
この道を駅の方向へ歩き、さらに裏道を通れば駅だった。
声がした方を覗き込むと、声の主と目が合った。
その主の顔を見て私は驚いた。
「愛紗…?」
愛紗の顔を見た後、そのまま愛紗の隣に視線を移す。
そして、愛紗の手元に目をやる。
愛紗の腕を掴んでいるのは他校の制服の男子だ。
制服も違うし、見たことのない顔だ。
「もう、俺もこれ以上待てないからさ。いいだろ?なぁ」
聞こえてはこないにしても、息の荒そうな男の表情。
どっかで見た、盛りついてるオス犬を思い出す。
愛紗が震えるチワワに見えてきた。
ちょっとちょっと、これスルーして通れないパターンじゃない?
ここで逃げたら人でなしでしょ?
でも…