愛しの魔王サマ
なんだ、この感情は。
心が温かくなる。
「だ、だったら!だったら俺も、ここで暮らす!」
「ト、トマ!?」
「姉ちゃんがここにいるなら俺もここにいる!こいつら魔物が姉ちゃんになにもしないように見張ってねぇと!」
「だめよ、そんな!私は大丈夫だから。あなたは帰りなさい」
「いやだ!姉ちゃんを探し出したら絶対に離れないって決めたんだ!」
縋るようにエマに掴まり訴える。
「・・・好きにしろ。部屋は余っている」
「マオさま・・・」
「アドルフ、用意しろ」
「かしこまりました」
アドルフに指示を出すとアドルフは頭を下げ下がった。
エマは少し不安げに俺を見る。