愛しの魔王サマ
なんとか、止血を済ませた二人は、ホッと息を吐いた。
「こ、これで・・・大丈夫、なんだよね?」
フラフラっと立ち上がったルカ。
バランスを崩したルカはグラッと後ろに傾き思い切り頭をあの箱にぶつけた。
「ったー・・・」
「なにをしているんです、気を付けてください」
額の汗をぬぐいながら呆れたように言ったアドルフ。
ルカは、苦笑しながら身体を起こす。
ギィ・・・
思い切りぶつかったせいで箱が開いていく。
「や、やばっ、ごめんなさい!まおーさま、すぐしめ・・・」
それに気づいたルカが、慌ててその箱を閉めようと手を伸ばした。
「え、なにこれ・・・」
そして、そこでマオが隠したあの服を見つけてしまったのだ。