愛しの魔王サマ
ああ、こんな事なら、もっとよく聞いておくべきだった。
この気持ちが人を愛するという事なのか、確証が欲しい。
でも、もう今更だ。
ならば、これが愛なのだと思ってもいいだろうか。
その方が俺も救われる。
なんだ、俺は、救われたかったのか。
「・・・エマ、今夜は俺の側で寝ろ」
「・・・は、はい」
エマの温もりを感じながらなら、よく眠れるだろうか。
全てを終わらせる、最期の夜を。
心地よく過ごせるだろうか。