愛しの魔王サマ
ドッ!!!
身体を、強く押され俺の身体は地面に突き飛ばされた。
突然、なにかが目の前に現れたのだ。
「な、に・・・」
「き、きゃああああああ!!!」
エマの叫び声。
ポタポタと滴る血。
その血を流すのは。
「ま、おーさま・・・平気・・・?」
「な、なぜ・・・」
ルカ・・・。
なぜお前が・・・。
俺の姿を見て、ホッとしたような顔のルカは、ガクッと膝を折る。
かろうじて脇腹をかすっただけのようだ。
「言ったでしょ・・・、おれは・・・まおーさまの事、護るって・・・」
「バカを言うな。お前は、もう・・・」
なんのために。
俺は。
俺は、