愛しの魔王サマ
絶対こうなることをわかっていたのだ。
そして俺がそれにすがるところを見ておもしろがろうと・・・。
くそ。
ついにエマまで取り込まれおって。
あとでお仕置きだ。
「く、くそ・・・。み、皆のために乗るのだからな!別に、俺はこんなものなくても・・・!」
「わかっておりますよ。マオさま」
アドルフの余裕を含んだ微笑が憎たらしい。
こいつはいつもそうだ。
人を掌でコロコロと転がすように散々振り回しおって。
「お前ら、本当にバカにしてるだろ」
恨みがましい瞳で睨みつけた。
「そんなまさか!」
「そんなわけないじゃん!だって、マオさまは」
「「「愛しの魔王さまですから」」」
END