愛しの魔王サマ


目を覚ますと、辺りは薄暗く静まり返っていた。
まだだるい身体を起こし周りを見るが、誰の気配も感じない。

薄暗さに目を凝らしてみるが、誰もいない様子だった。



薄暗い部屋に、一人きり。




――ここはどこ






――おれはどうしてここにいるの






――ココカラダシテ






――――――っ!




「魔王さま?」



突然声が聞こえ顔をあげると、いつの間にか水の入った桶を持ったエマが灯りを持って入ってきた。
エマが横のテーブルにそれを置いて俺の顔を覗き込む。



「・・・っ」




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