愛しの魔王サマ



―――――・・・

――――・・・





「・・・ん・・・?」



まどろみの中でぼんやりと瞼をあげる。
ゆったりと数回瞬きをすると目の前に、顔があってビクッと身体を震わせた。



「な――――っ!!?!」




息をのみ回していた手を抜き取り起き上がると、それはエマの姿で。
俺はエマの身体に抱きついた状態で眠ってしまったことに気づいた。



どうしてこうなった?
全く覚えていない。


いや、昨日は熱でずっとぶっ倒れていて・・・。



エマの姿を見た気がする・・・。
熱に浮かされ、俺は何をした・・・?



混乱しながらも眠っているエマを見下ろす。
こいつが寝ている姿など、初めて見る。



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