天使 近藤弘信
店員「さっきの小汚い人ですか?」

笑いながら店員は答えた。

店員「確かにカップ麺を購入していきましたよ。そこで湯を入れて、これが1番うまいとか独り言をいっていましたね。」

そして、私は前にあるゴミ箱をあさった。
するとカップ麺が2つでてきた。
私が見たのは先入観と錯覚が巻き起こした、ただの勘違いだったのだろうか?

そして私は自分のアパートに帰る。富田橋にある外観がラブホテルのようなアパート。
家賃は毎月三万円。ここには色んな思い出が詰まっていた。
もっと良い部屋に住むことも出来たのが愛着なのか未練なのか…

私は疲れてベッドに転がる。どうやら寝てしまったようだ。

頭の中に声が響き、それが姿へと変える。

?「すのりん?」

懐かしく安心できるこの声…

私「懐かしいな。全く変わらないんだな」

?「もちろん。あんたの夢の中だからね」

井上「過去の女だな?女々しい男だな」

私「あんたはこんなとこまででてくるのか?」

井上「そんなことより、いつ東京にくるんだ?」

私「今日の今日だぞ。それに私は良江との続きを見たい」

井上「どこまでも女々しい奴だな。そんなものはただの幻想で自分自身の心を写し出した鏡みたいなものだ。本当に会いたいのなら直接会えばいいだろう。」

私「確かにそうだな。ただ会いたいが会えないよ。ずっと未練としてあり続けるよ」

その瞬間何かが晴れた気がした。プライドだけ高く他人に後悔を口にしないと決めた頑固な自分。夢の中とはいえ少しだけ自分の後悔を
良江「東京…行ってくれば?」

井上「答えは決まりだな。では今日より10日後の朝10時に品川駅の港南口バスターミナルで待つよ。」

私「わかった。」











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