アナタの過ち



もう限界…。

そう思った時、達也は私の口の中で果てた。

私は顔を上げティッシュを求める。

でも。

「飲め」

その一言で遮られた。

首を横に降っても口を押さえられ、飲まざる終えなくなった。

「はいタオル。口拭きな」

嫌味を込めてごしごしと力強く拭いてやった。

「もう帰っていいよ」

私はもう用済みみたい。

「ありがとな」


無言で車を降りた。



自分の欲が満たされればいい。

私はその欲を満たす道具にしかなれない。

どうやって抜け出したらいいのか。

もうわからない。




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