アナタの過ち
「よかったらメールしない?」
私の前略プロフィールから来たメールにはそう書かれていた。
その人のプロフィールを見る。
青木智也。
まぁまぁかっこよかったので私は返事をした。
『いいですよー』
ネット上での出会い。
今思い返すと怖い。
来る者拒まず、去る者追わず。
基本的にはそうやって生きてきた。
だからネットだろうが、すんなりと受け入れた。
直接か間接かという、簡単な違いだけだと思ってた。
仰向けに寝ている私のお腹の上で、携帯が震える。
いつからか、もうずっと音は聞いてない。
「何歳?」
『16歳です』
「今年17?」
『そうですね、その学年です』
「じゃあ2個下だね」
智也は19歳。
「今度遊ぼうよ!」
『いいですよ』
私はいつもの様に軽く承諾した。
もう何があっても平気だから。
そう思って、心の傷が増えている事なんて気づいてなかった。
フリとかじゃない。
本当にわからなかった。
むしろ、誰かと会う事で何か埋められる気がしてた。