アナタの過ち
しばらく漫画を読んでいると、携帯のランプが点滅しているのに気が付いた。
「初めまして!春菜ちゃんから紹介された高田直哉です。よろしく」
なんの変哲もないメールを見つめ、私は返信ボタンを押した。
『初めまして、悠奈です。こちらこそよろしくお願いします』
直哉と出会った頃には、私は普通の高校を退学し通信制高校に通っていた。
バイトばかりしていて出席日数が足りなくなったからだ。
「春菜ちゃんと同い年だよね?どこの学校行ってるの?」
私は現状を正直に打ち込み、アルバイト中心の生活を送っている事を伝えた。
気づけば17歳。
おじさんと遊ぶ事も、男と遊ぶ事も無くなっていた。
朝から晩まで毎日働き、給料日に口座に振り込まれるお金。
それだけで十分だった。
もう大丈夫。
それから何回かメールのやり取りをして私は眠りについた。