アイボリー~少しだけあなたにふれてもいいですか?
13章 行きたい場所(美鈴side)
出発の日、薫が見送りに来てくれた。
最後まで心配そうな顔をしている。
「本当に一人で大丈夫?変な人に付いて行っちゃダメだよ。」
「わかってるって。そんな子供じゃないもん。」
「どっこがー。お子ちゃまじゃない。」
二人で笑った。
笑うだけで緊張がほどけていく。
「行ってきます。」
「楽しんできてね。」
美鈴は頷くと搭乗口へ向かった。
ウィーンで一泊して、ザルツブルグへ移動した。
オーストリアの人たちは日本人にとても優しかった。
背の低い美鈴は、まだ幼い子供と間違えられているのか、お年寄りが愛しい目で優しく色々と教えてくれた。
やっぱり思っていた通りの素敵な国だわ!
美鈴は、自分にどんどん勇気がわいてくるのを感じていた。
嫌な思い出は日本に残して、まっさらな自分だけが今ここにある。
憧れのハルシュタットは目の前だった。
電車を乗り継いで、ハルシュタットの駅に着く。
ここからは船で湖を渡ってハルシュタットの町に向かう。
森に覆われた湖が神秘的に輝いていた。
湖の畔に写真でしかみたことがなかった美しい町が近づいてきた。
あの写真がそのまま大きなスクリーンに大写しになってるようだった。
「うわぁ、きれい。」
思わず声が出た。
船には数人のお客が乗っていた。
オーストリアの人もいれば、明らかに観光にきている外国人もいた。
ハルシュタットの宿は、中心街から湖の畔を15分ほど歩いていったところにあった。
緊張の連続で疲れていた美鈴は、とりあえず荷物を置き宿に向かう。
最後まで心配そうな顔をしている。
「本当に一人で大丈夫?変な人に付いて行っちゃダメだよ。」
「わかってるって。そんな子供じゃないもん。」
「どっこがー。お子ちゃまじゃない。」
二人で笑った。
笑うだけで緊張がほどけていく。
「行ってきます。」
「楽しんできてね。」
美鈴は頷くと搭乗口へ向かった。
ウィーンで一泊して、ザルツブルグへ移動した。
オーストリアの人たちは日本人にとても優しかった。
背の低い美鈴は、まだ幼い子供と間違えられているのか、お年寄りが愛しい目で優しく色々と教えてくれた。
やっぱり思っていた通りの素敵な国だわ!
美鈴は、自分にどんどん勇気がわいてくるのを感じていた。
嫌な思い出は日本に残して、まっさらな自分だけが今ここにある。
憧れのハルシュタットは目の前だった。
電車を乗り継いで、ハルシュタットの駅に着く。
ここからは船で湖を渡ってハルシュタットの町に向かう。
森に覆われた湖が神秘的に輝いていた。
湖の畔に写真でしかみたことがなかった美しい町が近づいてきた。
あの写真がそのまま大きなスクリーンに大写しになってるようだった。
「うわぁ、きれい。」
思わず声が出た。
船には数人のお客が乗っていた。
オーストリアの人もいれば、明らかに観光にきている外国人もいた。
ハルシュタットの宿は、中心街から湖の畔を15分ほど歩いていったところにあった。
緊張の連続で疲れていた美鈴は、とりあえず荷物を置き宿に向かう。