アイボリー~少しだけあなたにふれてもいいですか?
拓海もちらっと時計をみやる。
「そうだね。今日は店の切り盛りがメインだ。」
相変わらず切りかえの早い、クール能面人間。
逆にその切りかえの速さに、今はホッとしていた。
うつむいたままの薫の肩に美鈴はそっと手を置く。
「大丈夫?薫。今日は仕事できる?」
薫は顔を上げて、少し微笑みながら頷いた。
いい香り。
泣きそうな目が潤んだ姿もとても美しかった。
拓海と二人、美しいもの同士。
お似合いだったんだろうね。
私は薫に笑顔で頷いた。
「さ、じゃ、とりあえず今日の段取りから説明させてもらいまぁす。」
美鈴は、敢えて元気よく声を出して、朝から昼間での仕事の段取りと役割分担を説明した。
午後からは、拓海と二人だから、とりあえずなんとかなるだろう。
薫はあくまでボランティアとしてきてくれるから、店内の本の整理や、玄関前の掃除をお願いした。
「会計全般は私がやるから。あとレジも。」
「おつり間違えないでね。」
拓海は私を見下ろして、口元を緩めた。
「わかってます。あの時は特別よ。」
「どうして特別なの?」
素で聞いてくる拓海のきれいな目に動揺する。
「それは・・・。」
自分で墓穴を掘ってしまった。
その目、その目がいけないのよ。
「とりあえず、今日は仕事仕事!ほら、薫はもうスタンバイして仕事してくれてるよ!」
拓海を追い払うように、美鈴はレジの前に座った。
「そうだね。今日は店の切り盛りがメインだ。」
相変わらず切りかえの早い、クール能面人間。
逆にその切りかえの速さに、今はホッとしていた。
うつむいたままの薫の肩に美鈴はそっと手を置く。
「大丈夫?薫。今日は仕事できる?」
薫は顔を上げて、少し微笑みながら頷いた。
いい香り。
泣きそうな目が潤んだ姿もとても美しかった。
拓海と二人、美しいもの同士。
お似合いだったんだろうね。
私は薫に笑顔で頷いた。
「さ、じゃ、とりあえず今日の段取りから説明させてもらいまぁす。」
美鈴は、敢えて元気よく声を出して、朝から昼間での仕事の段取りと役割分担を説明した。
午後からは、拓海と二人だから、とりあえずなんとかなるだろう。
薫はあくまでボランティアとしてきてくれるから、店内の本の整理や、玄関前の掃除をお願いした。
「会計全般は私がやるから。あとレジも。」
「おつり間違えないでね。」
拓海は私を見下ろして、口元を緩めた。
「わかってます。あの時は特別よ。」
「どうして特別なの?」
素で聞いてくる拓海のきれいな目に動揺する。
「それは・・・。」
自分で墓穴を掘ってしまった。
その目、その目がいけないのよ。
「とりあえず、今日は仕事仕事!ほら、薫はもうスタンバイして仕事してくれてるよ!」
拓海を追い払うように、美鈴はレジの前に座った。