自殺少女と花見の少年
「君はさ、僕が止めたこと怒ってないの?」



昨日、彼女に声をかけてしまった瞬間から思っていたことだった。

もう嫌だ。

と思い、自らの手で終わらせようとしていたのに突然来た、見知らぬ男にそれを止められた。

もし、自分がそんなことをされたら普通に怒ってしまうだろう。



「確かに少しイラッとしたよ。早く帰れよって思った」



「ごめんね」



彼女は、僕の方を見て少し不機嫌そうに

「もう関わらないかと思ったら、今日またここで会っちゃったし。

まさか同じ事考えてるとか思わなかった」

と言った。



「それは、僕も同感。でも、元々の関わりを持つきっかけを作ったのは君だよ」



「は?なんで」



彼女は本当に意味がわからないといった様子で首を傾げている。

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