自殺少女と花見の少年
部屋を見渡すと至るところにうさぎのグッズがある。

クッション、ぬいぐるみ、カーテン、ペン立て・・・

といった具合に。



「んーまぁ、気付いたらこんなに増えてたから好きかな」



素直に 好き と言えばいいのに、一言余分な感じが彼女らしい。

それから僕達はしばらくの間他愛もない話をした。


学校の話、家の話、小さい時の話。


お互いの身の上話のようなものだった。

そのおかげでお互いにお互いをよく知れたと思う。



まぁ、僕はちゃんと話したつもりだけど、彼女は何度か言葉を濁していたので、あまり知れたのかどうかはよくわからない。


それに、彼女はあまり自分を見せようとしないからなおさら。


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