見えない何かと戦う者たちへ
黒板には
白い意外と整った字で二人の名前が書かれていた。
結局
文化祭実行委員には美結と
真面目でちょっとひ弱そうな男子が引き受けた。
明日香と垣内はソノにやらせたっかたようだが、
残念ながらソノはすでに委員会に入っていたためどんなに視線を送ったところで無意味だったのだ。
なかなか決まらなかったのは実行委員だけで
そのあとの決め事は異様なくらいスムーズにいった。
文化祭で何をやるか、
場所はどこでするのか、
必要なもの、
準備するもの、
当日必要なもの、
クラスの役割分担などなど
決めることはたくさんあったはずだが
残りの30分くらいで全てが決まった。
「まさか、30分で決まっちまうなんてなっ」
「確かにな」
今は放課後。
ソノは垣内と並列しながら
くつ箱へ向かっていた。
確かにな、とか言ってるが
ホームルームが終わっても勉強を続けていて
終わったことに気づかなかったやつが言えるセリフではない。
「…あー、…とさぁ…」
言いにくいのか、
なんなのかはわからないが
微妙な間を巧みに使いながら垣内が話題を変えようとした。
それに気づいていながらも
ソノは参考書を歩きながら読み続けていた。
「…あーっと、
ソノってさぁ…あー」
まだ垣内は
本題に入らない。
本当に言いにくそうだ。
さすがのソノも
参考書を読むのはやめた方がいいのかと悩んだ。
が、
まだやめてはいない。
「…えーっと、さぁ」
垣内がここまで
言葉につまることはめったにない。
それどころか、
見たことがないような気がする。
誰とでもすぐに仲良くなるし、
言いたいことは全て言っちゃうタイプだ。
そんなことをしても
人から嫌われることはほとんどない本当に人から愛されるタイプのやつだ。
「…お前らしくもない。
なんだよ?恥ずかしがってもキモいだけだぞ?」
ソノはようやく参考書を閉じた。
白い意外と整った字で二人の名前が書かれていた。
結局
文化祭実行委員には美結と
真面目でちょっとひ弱そうな男子が引き受けた。
明日香と垣内はソノにやらせたっかたようだが、
残念ながらソノはすでに委員会に入っていたためどんなに視線を送ったところで無意味だったのだ。
なかなか決まらなかったのは実行委員だけで
そのあとの決め事は異様なくらいスムーズにいった。
文化祭で何をやるか、
場所はどこでするのか、
必要なもの、
準備するもの、
当日必要なもの、
クラスの役割分担などなど
決めることはたくさんあったはずだが
残りの30分くらいで全てが決まった。
「まさか、30分で決まっちまうなんてなっ」
「確かにな」
今は放課後。
ソノは垣内と並列しながら
くつ箱へ向かっていた。
確かにな、とか言ってるが
ホームルームが終わっても勉強を続けていて
終わったことに気づかなかったやつが言えるセリフではない。
「…あー、…とさぁ…」
言いにくいのか、
なんなのかはわからないが
微妙な間を巧みに使いながら垣内が話題を変えようとした。
それに気づいていながらも
ソノは参考書を歩きながら読み続けていた。
「…あーっと、
ソノってさぁ…あー」
まだ垣内は
本題に入らない。
本当に言いにくそうだ。
さすがのソノも
参考書を読むのはやめた方がいいのかと悩んだ。
が、
まだやめてはいない。
「…えーっと、さぁ」
垣内がここまで
言葉につまることはめったにない。
それどころか、
見たことがないような気がする。
誰とでもすぐに仲良くなるし、
言いたいことは全て言っちゃうタイプだ。
そんなことをしても
人から嫌われることはほとんどない本当に人から愛されるタイプのやつだ。
「…お前らしくもない。
なんだよ?恥ずかしがってもキモいだけだぞ?」
ソノはようやく参考書を閉じた。