魔法×秘密
『えぇぇぇぇぇ!!!』
家中に私の声が響き渡った。
「愛莉、ちょっと静かにしなさい。近所迷惑よ。」
出来るわけないでしょ!
魔女だよ、魔女!あの魔法使って空飛ぶやつ!!
試しにフォークを
『えいっ!』
っと振ってみる。
だけど
『何も起こらないじゃん。』
お母さんとお父さんはそんな私をみて やれやれ というようにため息をついた。
「はぁ…だから嫌だったのよ。
そう簡単に使えるようになるわけないでしょ。
1習得できる力が備わってるだけでちゃんと学校に行って1から学ばないと魔法なんて使えないの。」
お母さんは電話器の方に指を向けるとクルクルと円を描くように指を回した。
すると例の謎の黒い封筒がテーブルに向かって一直線に飛んできたのだ。
『うわっ!!』
ぶつかりそうになって慌てて避けると
封筒は私の横をすり抜けてお母さんの前でピタリと止まった。
う、そ
『はい、これ学校案内の資料。
安心しなさい。この学校は夜8時から。だから今の学校を転校したりはしないわ。』