ハナノナミダ
夢空間
『…ほんっと!!!!!!あり得ない!!!!!!!!』
「ひぃっ!?」
耳の奥にキーンと来る馬鹿デカイ声で目が覚めた。
私の目の前には…
『馬鹿じゃないの!!あんた!!!!むかつく!!』
頬を膨らませ眉をしかめている、あの私をこの
時代につれてきた女の子がいた。
あまりに突然だったものだから、私は驚きを隠しきれずにその場で固まってしまった。
『何すっとぼけた顔してんのよ!!!!馬鹿!!!!馬鹿!!!!』
「…なっ、なによ………馬鹿馬鹿って…!私が何をしたって言うの…!?」
小さな子に馬鹿にされるとすごい腹が立つ…。
それに、この子の怒っている理由が分からないので余計に苛々する。
私は…なにもしてない筈なんだけど…
『自分が…自分が何をしたか分かってないの!?
私が怒っていたのは…
あの時代の土方さんに、無礼な言葉を口にしたからよ!!』
「無礼な…言葉!?」
私、そんな言葉口にした覚えないんだけど…
女の子の冷ややかな視線が私の身体にぐさりと刺さる。
そんな事知らないなんて言ったら、間違いなくあの子は今までよりも怒る筈。
「し、…知らないの……!?貴女…寝言でクレープって口にしたのよ!?」
「…は?」
予想だにしない答えが返ってきた。