ハナノナミダ
『もう信じられない!!…私がどれだけ…』
「ち、ちょっと待って!?まさか、…そんな理由で怒っていたの!?」
私の言葉で女の子はムッとしたのか、先程よりも棘がある口調で話した。
『そんな理由とはなによ!!私にとってはとっても嫌だったの!!』
わ、我が儘…
限界までに苛ついた私は、この子に負けじと反抗した。
「随分としょうもないじゃない!!私は…あんたのせいでこんな時代に来るはめになったの!!
私の気持ち分かる!?私はなにもしていない筈なのに、吉原に売り飛ばされ散々男たちにレイプされ!!
挙げ句の果てには、何をしでかすか分からない人斬り集団達と出会って、もしかしたら殺されるかもしれない!!
只運が悪いだけでこんなにも不幸が訪れるなんて…最悪だよ!!!!
それに、…貴女は私の娘だって言っていたけれど、私はそんなの信じていないから…。」
怒鳴り散らした後は息がきれて、私はバタンと地面に座り込む。
前を見ると…
女の子は泣いていた。
『な、なによ………私は…私は只、パパを救うために…ママを………!!』
「っ!?そ、それってどういう…!? 」
疑問に思った私は今すぐに聞こうとしたものの…
目の前には白い光が広がりだし、私は、その光に呑み込まれてしまった―――