ハナノナミダ
「いたた…あーあーバックが汚れちゃったぁ~…」
……人間?
その落ちてきた物体は、睫毛がくりっとしていて二重のパッチリお目目、小学校2年生ぐらいのツインテールが似合っている可愛い女の子だった。
けど…なんで着物を着ているんだろ…。
その女の子をじっと見つめていると、驚いた顔をしながらも此方に近付き口を開いた。
「…荒木…華?」
……え…
どうして私の名前を…
「ねぇ、荒木華なの?聞いてるの?」
女の子はその吸い込まれるような綺麗な瞳で私の顔を覗きこむ。
「…あなたこそ、…誰」
私がその少女に問いかけると、ニコッと無邪気な笑顔を見せ、強気な感じでこう言った。
「あなたの娘だよ。」
「…は?」