Another moonlight
ユキは何度となく他の客とぶつかりながらも、あれこれ手に取りじっくり眺めながらゆっくりと店の中を見て回った。
最後にアクセサリーのコーナーでピアスを見たものの、あまり気に入るものには出会えなかった。
何も買わずに店を出ようか、それともせっかく来たのだから何か別の物を買って行こうかと考えていると、鞄の中で携帯電話の着信音が鳴った。
ユキは鞄から携帯電話を取り出し、相手がルリカであることを確かめてから電話に出た。
BGMと客の声で賑やかな店内ではルリカの声が聞き取りづらく、ユキは店を出ようとしていた他の客の横をすり抜けて、ルリカと電話で話しながら店を出た。
その直後、大きな警報音が辺りに鳴り響いた。
その音のあまりの大きさに驚き立ち止まったユキは、あっという間に見知らぬ大人に取り押さえられ、店の奥に連れて行かれた。
万引きしただろうと店員に何度も聞かれ、していないと答えると、鞄やポケットの中を見せろと言われた。
万引きなど身に覚えのなかったユキは、その場で鞄の中身を引っくり返して見せた。
「今でもハッキリ覚えてるわ。バカ高いだけで趣味の悪い派手な色の安っぽい下着が3つもさぁ…私の鞄の中から出てきたわけよ。」
「えっ、それって…。」
「私はそんなもん取ってないよ?自慢じゃないけど、ヤンキー時代だって盗みだけはやってない。」
「じゃあ…なんで?」
最後にアクセサリーのコーナーでピアスを見たものの、あまり気に入るものには出会えなかった。
何も買わずに店を出ようか、それともせっかく来たのだから何か別の物を買って行こうかと考えていると、鞄の中で携帯電話の着信音が鳴った。
ユキは鞄から携帯電話を取り出し、相手がルリカであることを確かめてから電話に出た。
BGMと客の声で賑やかな店内ではルリカの声が聞き取りづらく、ユキは店を出ようとしていた他の客の横をすり抜けて、ルリカと電話で話しながら店を出た。
その直後、大きな警報音が辺りに鳴り響いた。
その音のあまりの大きさに驚き立ち止まったユキは、あっという間に見知らぬ大人に取り押さえられ、店の奥に連れて行かれた。
万引きしただろうと店員に何度も聞かれ、していないと答えると、鞄やポケットの中を見せろと言われた。
万引きなど身に覚えのなかったユキは、その場で鞄の中身を引っくり返して見せた。
「今でもハッキリ覚えてるわ。バカ高いだけで趣味の悪い派手な色の安っぽい下着が3つもさぁ…私の鞄の中から出てきたわけよ。」
「えっ、それって…。」
「私はそんなもん取ってないよ?自慢じゃないけど、ヤンキー時代だって盗みだけはやってない。」
「じゃあ…なんで?」