Another moonlight
サロンから歩いて10分足らずのそのバーにユキは足を踏み入れた。
店内を見渡してカウンター席に見慣れた後ろ姿を見つけた。
(やっぱりいた…。)
ユキはニヤリと笑いながらそっと近付き、すぐそばに立ってその背中をバシンと叩いた。
「いってぇ!!」
驚いて声を上げながら振り返るアキラの顔を見て、ユキは満足そうに笑った。
「よう、アキ。」
「何すんだテメェ!!いてぇだろうが!」
「アキが一人寂しく飲んでるだろうと思って来てやったんだよ。優しいだろ?」
「余計なお世話だっつーの!!」
カウンターの中ではマナブが相変わらずの二人の様子を見て笑っている。
「いらっしゃい、ユキちゃん。仕事帰り?」
「うん。ジントニックちょうだい。」
ユキはアキラの隣の席に座ってタバコに火をつけた。
マナブとは、アキラがバンドをやっていた頃にもライブに足を運んで何度かは会っていたけれど、マナブがこのバーで働き始めてから頻繁にアキラと飲みに来るので、ユキも次第に仲良くなった。
このバー以外では会わないので、友達と言うよりは、客とバーテンダーと言う感じだ。
アキラはタバコに口をつけて呆れたようにユキを見ている。
「仕事帰りって…オマエんちと真逆の方向じゃねぇか。」
「いいじゃん、別に。今日は飲みたい気分だったの。悪い?」
「悪いとは言ってねぇだろ。誰にでもそんな日はあるしな。」
アキラの様子がなんだか少しいつもと違うことにユキは気付いた。
なんとなく落ち込んでいるような、悩みごとでもあるような。
店内を見渡してカウンター席に見慣れた後ろ姿を見つけた。
(やっぱりいた…。)
ユキはニヤリと笑いながらそっと近付き、すぐそばに立ってその背中をバシンと叩いた。
「いってぇ!!」
驚いて声を上げながら振り返るアキラの顔を見て、ユキは満足そうに笑った。
「よう、アキ。」
「何すんだテメェ!!いてぇだろうが!」
「アキが一人寂しく飲んでるだろうと思って来てやったんだよ。優しいだろ?」
「余計なお世話だっつーの!!」
カウンターの中ではマナブが相変わらずの二人の様子を見て笑っている。
「いらっしゃい、ユキちゃん。仕事帰り?」
「うん。ジントニックちょうだい。」
ユキはアキラの隣の席に座ってタバコに火をつけた。
マナブとは、アキラがバンドをやっていた頃にもライブに足を運んで何度かは会っていたけれど、マナブがこのバーで働き始めてから頻繁にアキラと飲みに来るので、ユキも次第に仲良くなった。
このバー以外では会わないので、友達と言うよりは、客とバーテンダーと言う感じだ。
アキラはタバコに口をつけて呆れたようにユキを見ている。
「仕事帰りって…オマエんちと真逆の方向じゃねぇか。」
「いいじゃん、別に。今日は飲みたい気分だったの。悪い?」
「悪いとは言ってねぇだろ。誰にでもそんな日はあるしな。」
アキラの様子がなんだか少しいつもと違うことにユキは気付いた。
なんとなく落ち込んでいるような、悩みごとでもあるような。