腕の中

そう返した。


正直陸翔のお荷物にはなりたくないからいらないと言いたかった。


でも｢よし。｣と、満足そうに笑う陸翔を見て


あぁ、わかったって言ってよかった。


と、そう思った。


陸翔と手を繋いで車を出て、駐車場から明るい場所まで歩いた。


どうやらデパートとやらに来たらしく沢山お店が並んでいる。


今日病院で退院する前に陸翔に可愛らしい白いワンピースとこれまた可愛い靴を貰った。


あの時はなんか悪いなぁと罪悪感に襲われていたけど今はただただ感謝しかない。


…あんなボロボロの服でこんな所に来れない。